迂闊

中国河北省石家荘市で軍事管理区域に許可なく侵入したとして取り調べを受けた建設会社「フジタ」(東京都渋谷区)の日本人社員4人のうち唯一拘束が続いていた高橋定さん(57)が10日帰国し、同社で会見した。他の3人より解放が遅れたことについて、高橋さんは「私がビデオ撮影をしていたからではないか」と述べた。

http://mainichi.jp/select/world/news/20101011ddm041030070000c.html

 中国という国は、そういう国。

 一昔前のガイドブックには「みだりに撮影しないように」という注意書きがあった。

 僕が初めて中国へ行ったのは10年以上前、仕事で使うための使い切りカメラ*1は持っていたが、何処かへ連れて行かれるかと思うと風景なんて撮影できなかった。車の中からでも、だ。

 それから何度も中国へ行き、友人もでき、仕事上の関係も続いているが、変わらないのは「中国はそういう国」という認識だ。

 個人は別。国としては、あの国は言論の自由は無い。個人の権利も無い。何より、人の命が軽い。

 拘束された方々は、僕よりもこの国に慣れていたのかも知れない。

 しかし、慣れているが故に、基本的な事を忘れてしまったのかも知れない。

 この国は我々の国と社会体制が違うという事を。

 だから僕は思う。

 この人たちは「迂闊」だと。

*1:まだデジタルカメラが一般的でなかった