害毒
ブックマークの多かった記事を読んで。
大切な事なので最後にもう一度言っておこう。「自分、もしくは家族の健康にも優先する仕事なんてこの世に一つもない。
http://kusoshigoto.blog121.fc2.com/blog-entry-303.html
至極もっともな意見。否定する部分など無い。
引用されている発言小町のトピックに書かれている内容は明らかにおかしい。
本人も問題だし、上司も経営者にも問題があるのだろう。
しかし、それにしても。
僕はこの記事、というよりこのブログに危険なものを感じてしまう。
それは、このブログはある程度読まれていて、共感を得ているという事実があるからだ。
僕は以前にも、このブログを読んで以下の記事を書いた。
日本人には、日本人の美徳、美意識がある。
僕は海外で働いたとき、どんなに重大な問題が生じていても平気で仕事を止める奴等にむかついたことがある。
だけど、マネージャー以上でそんなことは有り得ない。アジアでも、欧州でも。
役割は決まっている。でもその役割は自分の責任に於いてきちんとこなす。これは万国共通。
日本人はその意識が強い。それが悪んじゃない、それを悪用する奴が悪いだけだ。
「社畜」と「お荷物」 - 正直に話そう
今回も、同じ。
だけど、今回気になって、他の記事も眺めてみた。
そして、以下の記事。
今振り返ってひとつだけはっきり言えるのは、俺は海外脱出して確実に新しい道が開けたって事。日本では典型的な負け組ライフって言うか、全く浮かばれない人生を送っていたけど、海外に出る事で日本では得る事が出来なかったモノ(ワークライフバランスの取れた仕事や結婚)を手にしたわけだから。世の中には、日本じゃダメ人間、社会不適合者の烙印を押されるような人でも、海外に行って救われるという人間が少なからずいるけど、俺もその1人のようだw。
http://kusoshigoto.blog121.fc2.com/blog-entry-298.html
この人は良き伴侶を得て、素晴らしい人生を送っているのだろう。そう思う。
それでも、あえて書く。
この人はこのブログを私怨で書いている。
僕が怖いのは、このブログが私怨で書かれていることに気付かず、全てを頭から信じ込む若者がいるのではないかということ。
今回の記事は、冒頭に書いた通り至極もっともだと僕も思う。
だけど、僕は少なくとも「日本で働くことがクソ」だとは思っていない。
それは、既に僕が働いていて、この人が感じた日本とは違う日本を知っているからだ。
でも、まだ働いていない、若い人はどう感じるのだろう。
惑わされるのは、1万人に1人ぐらいかもしれない。
でも、その人にとっては、1度しかない自分の人生だ。
書くのは、自由。
受け取る側の問題。
それでも、僕はこのブログは害毒であると感じる。
この人は、読者それぞれの人生に責任を持てるのだろうか。*1
*1:持つ必要など無い。でも、どう感じるのかは聞いてみたい。